概要
目指しているもの
本研究室では,「楽しい」をテーマにエンタテインメントに寄与するテクノロジーの開発を行っています. 新しい創造物を作成するためのテクノロジーや,新しいメディア・アート作品の制作を通じて,人間の心に訴えかける作品の制作とそのテクノロジーについて研究しています.
五感の拡張による楽しいの拡張
モノを動かすためのテクノロジーがロボットであるとすると,ARやVRは人の心を動かすためのテクノロジーです.我々の研究室では,五感から得られる情報,五感に訴えかける情報を拡張することを目標とした技術を開発し「より楽しい」を実現します.
デジタル時代のモノづくり
デジタル技術の発展により,職人芸と言われるような長い修業の末に身につくような工芸ではない,コンピュータ上での試行錯誤によるモノづくりの環境が整ってきています.このような環境をサポートすることで,新しいアイデアをより簡単に,よりすばやく実装してプロトタイピングすることができるようになります.
デジタル・アートによる感情の拡張
プログラムによって動くメディア・アート作品は,単純なアルゴリズムをベースに見る人,体験する人にその内包するメッセージを深く訴えかけることができます.これはすなわち人の心の中をプログラムを利用して動かしているとも言えるでしょう.そんな体験者の心情,感情を動かすようなテクノロジーを使ったアート作品を制作したり,そのための技術を開発します.
文化財としてのゲームの収集と保存
ビデオゲームやテレビゲームは日本の産業であり 日本の誇る文化の一つです. しかしながらこれらは芸術や文化という面ではあまり語られておらず, 子供の遊び,あるいは消費される娯楽といった扱いが一般的です. 2000年代には国立メディア芸術総合センターの構想があったものの, その後予算が停止され設立は見送られました. しかしながらゲームのようなコンテンツは日々新しく生み出されておりこれらを 収集し保存することは日本の文化や歴史を残すという意味でも急務です. この構想のために動態保存やビデオによる保存など保存技術の開発を行なっています.